がんに関する治療の概要

専門医による幅広いがんの検査と治療を当院で行います。また、治療内容や患者様のご希望により、地域のがん拠点病院への紹介、また、拠点病院からの紹介で、連携パスにより当院で継続して治療や経過観察を行います。自院でのセカンドオピニオンや他院へのセカンドオピニオン紹介もいたします。

連携パスとは?

病院同士や診療所による医療連携が進んでいる中で、疾患ごとの治療方針などについて、治療が切れ目なく提供されるように、医療機関同士が一定のルールを決めて行う地域医療連携クリティカルパスのことです。

乳がん(乳腺外科)

  • 検査

    検査検査

    マンモグラフィ、超音波検査、針生検、MRI-CT

  • 治療 <当院またはがん拠点病院で実施>

    乳房切断術、乳房温存術、乳房切断術 + 乳房形成術

  • 経過観察 <当院または連携病院で>

    化学療法、骨シンチグラフィー

  • 患者支援会

    マドンナ会
    乳がんの体験者様の医療や生活面での情報交換、心のケアを目的とした活動を支援しています。

当院の乳がん患者様に対する対応

現在の乳がん治療 - 個別化治療 -

乳がんの個別化治療、すなわちオーダーメイド治療が始まっています。

ホルモン療法が効果的な症例、抗がん剤が効果的な症例、またはリンパ節転移の有無も含めてその人個人の状況に応じて治療方針を決めていくのが、乳がんの個別化治療です。これは、必要の無い過剰な治療を無くす事にもつながります。

ERが(+)または(-)、PgRが(+)または(-)、HER2が(+)または(-)の組み合わせや、さらに手術後に何個のリンパ節転移があったかによって色々な組み合わせが違ってきます。さらに、Ki67という腫瘍マーカーでは、おおよそ20%以下であれば、がん増殖能の程度が低く、ホルモン療法が効くと言われ、逆に高ければ抗がん剤を使用するといった指標も示されつつあります。

ER and/or PgR(+) HER2(-) ルミナールA サブタイプ ホルモン療法が良く効く
HER2(+) ルミナールB サブタイプ ホルモン療法およびハーセプチンが効く
ER、PgR共に(-) HER2(+) HER2 サブタイプ 分子標的抗がん剤(ハーセプチン)が良く効く
HER2(-) トリプルネガティブ
(2種類のサブタイプ)
色々な組み合わせによる治療が検討されている

ER:エストロゲン受容体 PgR:プロゲステロン受容体 HER2:がん遺伝子として働くタンパク質

当院で手術前にこれらの情報を把握分析し、がんのタイプの善し悪し(予後)を見極めた上で手術やホルモン療法、抗がん剤療法の治療方針を立てています。

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